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雑学・中級

機械式腕時計:グラスヒュッテとコート・ド・ジュネーブ、その他仕上げ技法

雑学・中級

ムーブメントの装飾には、時計職人たちが時計の美観や価値を高めるために施す様々な技法があります。今回はいくつかの有名な技法とその特徴を紹介します。

【グラスヒュッテ(Glashütte Stripes)】

概要:「グラスヒュッテ・ストライプ」は、ドイツの時計製造で有名なグラスヒュッテ地方で生まれた装飾技法です。ムーブメントのブリッジやプレートに幅の異なる平行なストライプを施す仕上げで、スイスの「コート・ド・ジュネーブ」と似た模様ですが、より繊細で職人的な仕上がりが特徴的です。

目的:ムーブメントの部品に光沢のある縞模様を付けることで、時計の内部に芸術的な要素を加える。装飾は時計の美観を向上させ、時計の全体的な高級感を強調します。

【コート・ド・ジュネーブ(Côtes de Genève / Geneva Stripes)】

概要:「コート・ド・ジュネーブ」(ジュネーブ・ストライプとも呼ばれる)は、スイス、特にジュネーブ地方で発展した伝統的な装飾技法です。ムーブメントのプレートやブリッジに、波状の縞模様を彫ることで美しい光の反射を生み出します。縞模様は一定の幅と間隔で揃っており、光が当たると波打つような独特の輝きを放ちます。特に「ジュネーブシール」と呼ばれる認証を受けた時計では、この技法が施されていることがしばしばあります。

目的:伝統的な美しさを表現する。ジュネーブ・ストライプは、光の角度によって輝きが変わり、ムーブメントに動きのある美しさを与えます。この技法はスイスの時計製造の伝統を象徴し、高級時計のムーブメントによく見られます。

【ペルラージュ(Perlage)】

概要: ムーブメントの地板やブリッジに施される装飾技法で、表面に小さな円形の模様を連続的に重ねていくデザインが特徴です。微小な丸い粒を彫りつけることで、光があたると輝く独特の効果が得られます。

目的: 機械部品の美観を高めるだけでなく、ペルラージュによってムーブメントの表面に細かな凹凸ができるため、汚れや油の付着を防ぐ効果も期待されています。

【アングラージュ(Anglage)】

概要: 「面取り」とも呼ばれる技法で、ムーブメントのエッジや角を45度に削り、手作業で研磨して鏡のような輝きを持たせる装飾です。高級時計のムーブメントでは特に重要視される技法であり、手作業で行うため非常に時間と技術が必要です。

目的: 美観を向上させるだけでなく、部品の耐久性を高め、仕上げの精度を示す指標ともなります。

【サーキュラー・グレインニング(Circular Graining)】

概要: ムーブメントの地板や裏蓋などに施される装飾で、ペルラージュに似ていますが、円形の模様が連続して描かれる点が異なります。螺旋状の模様が放射状に広がることで、視覚的な魅力を生み出します。

目的: 反射光の効果を利用して、ムーブメントに動きのあるデザインを作り出し、華やかさを演出します。

【サンバースト仕上げ(Sunburst Finishing)】

概要: 時計の文字盤だけでなく、ムーブメントのパーツにも用いられる装飾技法で、中心から放射状に広がる線が特徴です。まるで太陽の光線が広がっているような効果があり、光を受けると輝きが変化します。

目的: 装飾としての美しさを高め、光の角度によって視覚的な変化を楽しめる仕上げです。

【ブラックポリッシュ(Black Polishing)】

概要: 特にスイスの高級時計に見られる技法で、部品を手作業で完全に磨き上げ、特定の角度で光を当てたときに黒く見えるほどの光沢を持たせる仕上げです。主にねじやレバーなどの小さな部品に施されることが多いです。

目的: 非常に手間のかかる技術であり、その時計が手作業で仕上げられたことを示す証として使われます。また、光の反射を抑え、見た目を引き締める効果もあります。

【ドリラージュ(Drillage)】

概要: サーキュラー・グレインニングに似ていますが、より細かい渦巻状の模様を施す技法です。ムーブメントの地板やブリッジなどに使われ、光を受けると精密な輝きを放ちます。

目的: 視覚的な効果と装飾性を向上させるために行われる仕上げです。

~まとめ~

これらの技法は時計の動作に影響を与えるものではないですが、ムーブメントの美しさを強調し、時計の価値を高めるために重要です。特に高級時計では、これらの仕上げ技術がムーブメントに手作業で施され、時計の品質とクラフトマンシップを示す証となっています

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