腕時計のゴムパッキン(Oリングやガスケットとも呼ばれます)は、主に防水性を確保するために使用されます。時計内部に水や湿気が入るのを防ぐ重要な部品で、特に防水性能を必要とする時計では非常に重要です。ゴムパッキンにはいくつかの種類やサイズがあり、それぞれ異なる役割を果たしています。以下に詳細を説明します。
ゴムパッキンの種類
1. ケースバックパッキン
時計の裏蓋とケースの間に取り付けられます。
防水性を高めるため、耐久性の高いゴムが使用されることが多いです。
2. リューズパッキン
リューズ(時計の時間を調整する部分)のシャフト部分に取り付けられる小さなパッキン。
この部分は特に水が入りやすいため、しっかりとした密閉性が必要です。
3. ガラスパッキン
ガラスとケースの間に使用されるパッキン。
この部分も防水性を確保するために非常に重要です。
4. ボタンパッキン
クロノグラフなどで使われるボタン(プッシュボタン)の部分に使用される小さなパッキン。
ゴムパッキンの材質
ゴムパッキンは、通常以下の素材で作られています。
1. NBR(ニトリルゴム)
一般的なゴムで、耐油性や耐摩耗性に優れている。多くの時計に使われます。
2. シリコンゴム
柔軟性が高く、耐熱性や耐寒性にも優れています。高級時計や特殊な用途の時計に使われることがあります。
3. EPDM(エチレンプロピレンゴム)
耐候性や耐オゾン性が高く、屋外での使用に適しています。
ゴムパッキンのサイズ
ゴムパッキンのサイズは、時計のメーカーやモデルによって異なります。一般的には次のようなサイズ範囲があります。
ケースバックパッキン
内径: 26mm ~ 40mm
外径: 30mm ~ 44mm
厚さ: 0.5mm ~ 1.0mm
リューズパッキン
内径: 1.0mm ~ 3.0mm
外径: 1.5mm ~ 4.0mm
厚さ: 0.5mm ~ 0.8mm
ガラスパッキン
内径: 28mm ~ 38mm
外径: 30mm ~ 40mm
厚さ: 0.5mm ~ 1.0mm
ボタンパッキン
内径: 1.0mm ~ 2.0mm
外径: 1.5mm ~ 2.5mm
厚さ: 0.5mm
パッキンの交換の際の注意点
サイズの確認: 時計ごとに適切なサイズが異なるため、正確なサイズのパッキンを選ぶ必要があります。一般的には、取り外したパッキンの内径(ID)、外径(OD)、厚さ(T)の3つをノギス等を用いて正確に測定します。
交換頻度
防水時計の場合、パッキンは定期的に交換することが推奨されます。通常、2~3年ごとに交換が望ましいです。
特定のケースでの選定ポイント
ケースバックパッキン
ケースの溝に正確にフィットする必要があります。溝の内径と深さを測定し、それに合うパッキンを選定します。
リューズパッキン
リューズシャフトに通る小さなパッキンですが、特に高精度が求められるため、可能であれば時計メーカーから正規のパーツを取り寄せることを推奨します。
ガラスパッキン
ガラスの直径とケースのフィッティングに基づいて、特に防水性能が必要な場合は厚めのパッキンが選ばれることがあります。
~まとめ~
ゴムパッキンは経年劣化や使用環境により硬化し、ひび割れや摩耗が生じるため、定期的な交換が必要です。特に防水時計は定期的な防水テストを受け、ゴムパッキンの状態を確認することが重要です。
時計修理時には、必ず適切なサイズと素材のパッキンを選定することが重要で、交換時には潤滑剤(シリコングリース)を使用して取り付けを行うと、長持ちします。


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