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雑学・中級

機械式腕時計:耐磁性能(ISO規格、JIS規格)について

雑学・中級

腕時計の耐磁性能は、時計が磁場にさらされた際に、どれだけその影響を受けずに正確に動作できるかを示す性能です。磁場の影響を受けると、機械式時計のムーブメントに使用されている金属製の部品、特にヒゲゼンマイやテンプなどが磁化され、時計の精度に狂いが生じることがあります。これが耐磁性能の重要性を高めている理由です。

ISO規格およびJIS規格

腕時計の耐磁性能にはISO規格およびJIS規格が存在します。これらの規格は、時計の耐磁性能に関する最低基準を定め、時計がどれほどの磁場に耐えられるかをテストするためのガイドラインとして機能します。以下に、主要な規格を詳細に説明します。

ISO規格(ISO 764)

ISO 764は、耐磁時計に関する国際標準規格で、時計が日常生活で遭遇する磁場にどのように耐えられるかを定義しています。この規格は特に機械式時計に関連しており、以下のような基準を設けています。

ISO 764の耐磁基準

時計が60ガウス(G)の磁場にさらされた場合でも、±30秒/日の精度を維持しなければならない。
試験は、3方向(X、Y、Z軸の3方向)で行われ、それぞれの方向で耐磁性能がテストされます。
テスト後、時計の機能がすべて正常であり、精度も許容範囲内でなければならない。

JIS規格(JIS B7023)

日本の耐磁性能に関する規格は、JIS(Japanese Industrial Standards)B7023で規定されています。この規格は、日本国内で販売される時計における耐磁性の最低基準を定めています。

JIS B7023の耐磁基準

JIS B7023では、腕時計を「耐磁1種」と「耐磁2種」に分類しています。
耐磁1種:時計が60ガウスの磁場にさらされた後も、許容範囲内の精度を保つことを要求。
耐磁2種:時計が16000ガウスの強力な磁場にさらされた場合でも、精度を維持できることを要求。これは、より高度な耐磁性能が求められるプロフェッショナルな時計向けです。

ISO規格と同様に、JIS B7023でも、時計が異なる方向からの磁場にさらされた際のテストが行われ、時計が正常に動作し、磁場の影響が最小限であることを確認します。

規格の比較

ISO 764では、60ガウスを基準とする耐磁テストが行われます。日常生活での磁場に対する耐性を重視しています。
JIS B7023は、日本独自の規格で、ISO 764よりも細かい分類があり、特に「耐磁2種」のように16000ガウスの強力な磁場への耐性を評価する点で異なります。

規格の実施方法

両規格とも、時計を実際に磁場にさらしてテストを行います。以下のような流れで実施されます。
1. 時計を異なる方向(X軸、Y軸、Z軸)に配置し、規定された強さの磁場に数分間さらします。
2. 磁場から取り出した後、時計の精度を確認し、許容範囲内にあるかどうかを測定します。
3. 機能確認として、ムーブメントや表示機能などに異常がないことも確認されます。

近年のトレンド

近年では、時計メーカーがISOやJISの規格を超える性能を誇るモデルを開発しています。たとえば、オメガの15,000ガウス耐性や、ロレックスの「ミルガウス」(1,000ガウス耐性)などは、その規格以上の性能を持つモデルです。また、シリコン製ヒゲゼンマイなど、非磁性材料の使用によって、耐磁性能の向上がさらに進んでいます。

~まとめ~
ISO 764は、60ガウスの磁場に対する耐性を評価する国際規格。
JIS B7023は、日本独自の規格で、60ガウス(耐磁1種)から16000ガウス(耐磁2種)までの範囲をカバー。
これらの規格を基に、時計メーカーはさらに高性能な耐磁時計を開発しており、現代のライフスタイルに適した高い耐磁性を実現しています。

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