文字盤に「chronometre」の表記がある時計を見たことは御座いますでしょうか?これは、時計精度を認定する公的機関、スイス公認クロノメーター検定協会が高精度と認めた時計という証です。この認定の取得は、時計ブランドとしてのステータス性や価値を底上げしてくれる特別なものとなっております。今回はクロノメーター検定協会についてお話し致します。
スイス公認クロノメーター検定協会
1951年に前進である時計歩度公認検定局を設立。その後1973年にクロノメーター検定協会となります。本部はスイスのラ・ショー・ド・フォンに構え、検定機関はル・ロックル、サンティミエ、ビエンヌの3か所にあります。しかし、あくまでもスイス製時計産業を世界的なものへと押し上げる役割を担っているため、検定対象は「スイス製の時計のみ」となっております。因みに名称の“クロノメーター”はギリシア神話に登場する「時の神・クロノス神」に由来しております。
クロノメーター検定基準
[機械式]
試験は期間は15日。
5つ(12時下、12時左、12時右、文字盤下、文字盤上)の姿勢差の日差を確認。
3温度(8度、28度、38度)の温度下に置き日差を確認。
直径が20mm(面積314㎟)以上の場合は、平均日差 -4秒~+6秒以内。
直径が20mm(面積 314㎟ )未満の場合は、平均日差 -5秒~+8秒以内。
[クォーツ式]
試験は期間13日間。
1つの姿勢差、3つの温度下と4つの異なる湿度の下で日差を確認。
平均日差 ±0.07秒以内(この検定基準を年換算すると±25秒)。
マスタークロノメーター
また、2014年にオメガとスイス連邦計量・認定局が新たに定めた認定規格でマスタークロノメーターという称号ができました。こちらは防水性能、超耐磁性能、パワーリザーブ性能、さらにケーシング方式で検定となります。現在、オメガとチューダーのみパスしている非常に取得が難しい称号となっております。
ジュネーブ・シール
なお、同じくスイスにはジュネーブ・シールという品質基準も御座います。こちらはジュネーブ市が定めた規定に基づき審査され、時計技術産業を保護する目的として制定されております。ジュネーブ市または州で製造された時計のみエントリー可能です。
現在、ジュネーブ・シールの認定を受けているブランドは
ヴァシュロンコンスタンタン、ロジェ・デュブイ、ショパール、カルティエ、ルイヴィトン、アトリエ・ド・モナコ
ドイツクロノメーター
因みにドイツクロノメーター規格という検定も御座いますが大きな違いは
・スイスのクロノメーターはムーブメントのみでの検定方式
・ドイツのクロノメーターはケーシング(ムーブメントをケースに入れた完成品)された状態での検定方式


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