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雑学・初級

腕時計:ETAショックとは?

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ETAショックとは、ETA(エタ)社が時計業界に与えた大きな変化や影響を指します。ETA社はスウォッチグループに属する世界最大のムーブメント製造メーカーであり、機械式時計のムーブメント供給において大きな役割を果たしてきました。

背景

ETAは長年にわたり、多くの時計ブランドにムーブメント(時計の駆動部品)を供給しており、特にスイスの時計業界においてはその依存度が非常に高かったです。多くの中小時計メーカーは、ETAからムーブメントを購入し、自社ブランドの時計として組み立てるビジネスモデルを採用していました。これは、時計業界のコスト削減と生産効率向上に寄与しました。

ETAショックの原因

2000年代初頭、スウォッチグループのCEOであるニコラス・ハイエックが、「ETAは今後、外部のブランドにムーブメントを供給しない」という方針を打ち出しました。これにより、ETAムーブメントに依存していた多くの時計メーカーが深刻な打撃を受けました。この動きは時計業界に大きな波紋を広げ、「ETAショック」と呼ばれるようになりました。

スウォッチグループの競争優位性
スウォッチグループは、ETAムーブメントを自社のブランド(オメガ、ロンジンなど)に優先的に供給することで、他ブランドとの競争優位性を高めようとしました。

独自開発の推奨
スイスの競争当局も、ETAに過度に依存する状況を是正するため、時計メーカーに独自のムーブメント開発を促す方針を支持しました。

影響

ETAショックは、時計メーカーにとって大きな課題となりました。特に中小ブランドや新興ブランドは、独自のムーブメント開発に必要な技術や資金が不足しているため、代替供給元を探すか、自らムーブメントの開発を急ぐ必要がありました。これにより、いくつかの影響が生じました。

ムーブメントの多様化
ETA以外のムーブメント供給会社(Sellita、Soprodなど)が注目を集め、これらの会社が市場シェアを拡大しました。

自社製ムーブメントの開発加速
多くの高級時計ブランドが、自社製ムーブメントの開発に力を入れるようになり、ブランドの差別化を図る動きが強まりました。

価格の上昇
ETAムーブメントの供給制限により、ムーブメントの価格が上昇し、時計全体のコストが増加する結果となりました。

現在の状況

ETAショックは、時計業界に多くの変化をもたらしましたが、これを契機にスイス時計業界全体の技術革新と多様化が進んだとも言えます。また、ETA自体も完全に外部供給を停止したわけではなく、現在でも一定数のムーブメントを供給していますが、依存度が減ったことで市場はよりバランスの取れた状況になっています。

~まとめ~
ETAショックは、時計業界におけるサプライチェーンの重要性と、独自技術の確立の必要性を強く示す出来事でした。

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